
維持費は船の大きさにより値段が変わる
船が欲しい方にとって保管地は維持費にかなりの差が生まれます。
船の大きさが重要になりますので16フィート以下の船は対象外とします。
(トレーラー牽引免許が必要でないボートである為)
保管地にも種類がある
一括りに保管地と言っても船には色々な保管方法があります。
- 自宅・別荘保管(トレーラーや船を運ぶ車が必要)
- 漁港施設での保管(漁船以外の船舶を係留するためには、漁港施設使用許可申請書(様式第9号)及び関係書類の提出と使用料が必要となります。)
- マリーナ保管 (会員制度や入会手続きが必要で入会金が必要な場所もある)
では1~3について少し詳しく説明していこうと思いますが私個人の視点から見た
内容になっており、この内容が全てではありませんのでご理解願います。
1については23フィートの船であってもトレーラーに乗せて移動し船を使用して
おられる方々は沢山います。私の主観ではバスボートといったトーナメント参戦や
色々な湖・ダムといたフィールドで釣りを楽しむ方々は自宅・別荘保管されてる方も
少なくないのではと思います。だた海で使用する23フィートの船となるとボリューム的
にも自宅・別荘保管されてる方は少ないのではと思います。
2に関してですが漁港施設での保管をされている方々は沢山いると思います。
地域ごとに保管料に差があるのか詳しくは分かりませんが一番安く保管できる方法
ではないかと思います。
農林水産省より漁港における漁船以外の船舶の利用について
全国的に国ではプレジャーボートの保管受け入れを各都道府県へ通達している事が
分かります。では具体的にどの様に募集や手続きを行うかを下記のリンクでご確認
出来ます。
フィッシャーマンなら一度は行ってみたい玄界灘での停泊募集記事でした。
続けては和歌山県田辺市の停泊方法がわかるリンクを見て下さい。
説明にもあった1m25円(1日)とは・・・
私もピンとこない数字でしたが例えば24フィート(7.3m)の船の場合183円
1日に183円は1ヵ月31日の場合5673円 年間では約65880円と非常に安い
事がお分かり頂けると思います。
3のマリーナ保管に関しては一番費用がかかる保管場所になります。
各マリーナ(運営会社)の契約方法が異なりますので一概にこれといった
例をお話する事は難しいのですが平均で考えると入会金に10万~20万が
必要なマリーナが多いかと思われます。
またマリーナによっても停泊方法が異なり、これによっても維持費に大きく
影響を与える停泊方法がありますので次でお話していきます。
停泊方法について
停泊方法には陸揚げ保管と係留保管の2種類の保管方法があります。
- 陸揚げ保管に関してはマリーナ施設に大型のクレーンがあり船をクレーンで吊り上げて船台に乗せて保管するといった方法です。
- マリーナ施設内(海)に桟橋があり1艇1艇を区切る枠が設けられている場所へ係留する方法なので海にずっと船が浮いた状態になります。
では2の場合、何が維持費に影響を与えるのかご説明していきます。
陸揚げ保管は係留保管に比べて保管価格が少し安い設定になってる場合が多いのですが
船台といった船を乗せて保管する台をレンタルや買取といった方法で別途費用が必要になる
といった所も少なくないと思います。
係留保管は船が海にずっと浮いていると船底にフジツボといった貝類が付着して船の走行に
支障をもたらす原因になります。
支障は船がフジツボの影響で前に進まない・燃費に影響を与えるといった事が起こります。
この状況を打破する為に、舟艇シートを設置する(舟艇シートについては各メーカーから
色々と種類が販売されています)
また船に舟艇塗料を塗るといった方法があります。
フジツボを付着しにくくする効果や付いたフジツボを取りやすくする効果があります。
係留保管のメリットはいつでも出航でき、いつでも帰港出来る事がメリットになります。
舟艇シートと舟艇塗料の費用について
舟艇シートの費用は船の長さによっても違いがあります。
20フィートまで ~約130000円まで
21~25フィートまで ~約150000円まで
26~28フィートまで ~約170000円まで
といった金額が平均価格になっているようです。
この舟艇シートの寿命は貝の種類や設置場所にも異なるようで10年経っても効果を
維持してる方もいらっしゃるようなので平均6年といった感じで維持費計算してみます。
次に舟艇塗装に付いてですが1フィート3000円~5000円の所が多いようです。
19フィートの場合には57000円~95000円
24フィートの場合には72000円~120000円
27フィートの場合には81000円~135000円
といった費用が必要になってきます。
では舟艇塗料は一度塗れば永遠に大丈夫なのかと言うとそうではありません。
舟艇塗料の効果は半年・・・年2回が良いとされています。
フジツボ対策の年間の費用は
- 19フィートの場合、舟艇シート21700円(6年使用)舟艇塗料57000*2=114000円 年間135700円
- 24フィートの場合、 〃 25000円(6年使用)舟艇塗料72000*2=144000円 年間169000円
- 27フィートの場合、 〃 28400円(6年使用)舟艇塗料81000*2=162000円 年間190400円
船の大きさによるマリーナ停泊料について
船の大きさによってマリーナの停泊料金は異なってきます。
マリーナ(施設)の規模やサービス、店舗・レストラン完備といった内容が異なるので
平均の金額をお話する事は非常に難しいのですが私の観点から見た平均の金額でお話
をさせて頂きますのでご理解願います。
17フィート(5.2m) 年間停泊金額 約220000円
19フィート(5.8m) 年間停泊金額 約260000円
21フィート(6.4m) 年間停泊金額 約300000円
24フィート(7.3m) 年間停泊金額 約370000円
27フィート(8.2m) 年間停泊金額 約430000円
33フィート(10m) 年間停泊金額 約600000円
36フィート(11m) 年間停泊金額 約690000円
40フィート(12m) 年間停泊金額 約820000円
50フィート(15m) 年間停泊金額 約1170000円
平均がこの様な金額になるかと思われます。
船に対する消耗品やメンテナンス費用について
細かな部品やメンテナンス費用は割愛させて頂き、車の車検と同じような内容の
費用についてお話させて頂きます。
船には船舶検査があり定期検査・中間検査が3年に1度、検査を受けなければなりません。
定期・中間・定期・中間・定期といった3年サイクルの検査になります。
定期検査(中間検査)の場合、
定員が12名までの3メートル未満は11600円(5100円)
〃 3~5メートル未満は16700円(8200円)
〃 5~10メートル未満は24300円(14900円)
〃 10~20メートル未満は30700円(19200円)
この金額に加えて検査代行費用が約10000円必要と思います。
以上の金額が船の検査費用になります。
(定員13名までといった検査種類もありますが割愛させて頂きます。)
エンジン点検・整備費用は1年に一度行う事が好ましく、その際にかかる費用は
オイル交換を含めたフルメンテナンスで考えると下記金額が平均かと考えます。
船外機(1基) ~60馬力 40000円 80馬力~225馬力 50000円
エンジンオイルの交換時期ですが、~90馬力で50時間・100馬力~200馬力で100時間
といった時間がオイル交換の目安になりますが1年で20時間しか稼働しない場合には
2年に1度のオイル交換をおすすめします。
メンテナンス費用の年間平均金額は
- 3メートル未満・~30馬力 年間約40000円
- 3~5メートル未満・~60馬力 年間約54000円
- 5~10メートル未満・80馬力~225馬力 年間約66000円
といった感じになります。
マリーナ年間の維持費は
維持費について色々とお話させて頂きました。
係留保管(陸揚げ保管)での年間費用をまとめると下記金額になります。
- 17フィートの年間維持費 約422000円 (286000円)
- 19フィート 〃 約481700円 (326000円)
- 24フィート 〃 約625000円 (336000円)
- 27フィート 〃 約706400円 (496000円)
大まかな数字になりますが維持費はこの様な金額になってきます。
やはり係留保管の方がメンテナンスや舟艇塗料といった費用が必要になる為
陸揚げ保管よりかなり金額に違いが出る事も参考にして下さい。
まとめ
係留保管は漁港施設での保管が一番安いですがオイル交換やメンテナンスを自身で行える
もしくは近くでメンテナンスを行える知り合いがいる(場所がある)ことが必須になる。
マリーナでは陸揚げ保管が金額的にはお安くつきますが自由を考えると係留が良いといった
ご決断に至る方もいらっしゃると思われます。
各自のライフスタイルに合わせた契約が好ましいと思われます。
最後に私の保管しているマリーナは船台無料(但しタイヤの老朽化は実費にて交換が必要)
船の上げ下ろしは1日に何度でも無料、前日に連絡を入れておけばその日の夕方に船を下し
桟橋に係留してくれる。マリーナが営業後に帰港した場合、桟橋に係留して帰宅しても
次の日の内に陸揚げして保管場所へ運んでくれる(エンジン水通しは有料2000円)
といった私の納得いくマリーナです。
皆様も保管場所や維持費といった事をお考えの際にはこのお話が役に立てば幸いです。
長々となりましたが最後までご朗読頂き有り難う御座いました。
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